東洋医学について③(臓腑)

以前、東洋医学についてのコラムを書きました。
前回は気・血・水(津液)について解説しました。気血水の停滞や不足などで起こる不調について説明しましたが、東洋医学で考える人体の不調の原因は他にもあります。
その代表的なものが臓腑です。臓腑とは東洋医学的に考える内臓のことで、『五臓六腑に染み渡る』などの比喩表現でも使われているものです。
臓腑の不調=内臓の不調ではなく、臓腑の不調は幅広い範囲に影響を及ぼします。例えば、肝という臓腑は気の巡りと深い関わりがあり、不調による影響は全身や精神的なものにも及びます。
肝の不調により気の巡りが悪くなった状態を肝気うっ滞といいます。この時起こる主な不調は、お腹が張る・げっぷが出る・頭痛・イライラ・手足の冷えなど様々です。
これらの症状に対して、西洋医学での対処は難しく症状に対してそれぞれ治療することになると思います。しかし、鍼灸マッサージではこれらを関連付け、肝の病として同時に治療することが可能になります。
他にも腎の不調では耳鳴り・難聴・物忘れ・腰痛・不妊・月経障害・発育不良などが起きます。脾の不調では食欲不振・お腹の張り・浮腫みなどの症状が起こります。
一見関係のない症状でも東洋医学では繋がりがあり、同時に症状が緩解していくことはよくあります。もし気になることがある場合はお気軽にご相談ください。
(肝=肝臓というわけではないので、病院での検査で異常がないから肝に問題がないということではありません。逆に肝に問題があるからと言って肝臓の検査で異常が出るとは限りません。ご注意ください。)

小金井グリーン鍼灸治療院

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