東洋医学について④(経絡)

東洋医学(中国伝統医学)では『経絡』という考え方があります。簡単にいうと経絡とは『ツボ』同士を結んだ線で体中に張り巡らされています。
人の体において、臓腑(内臓)の反応点が体表に現れることにより臓腑の状態を知ることが出来、またその反応点を刺激することで治療できるという考え方があります。ここでの反応点が一般的に言われるツボです。
つまり、経絡とはツボを結んだものであり、臓腑と繋がっているものであるといえます。前回のコラム(東洋医学について③臓腑)で臓腑の働きを説明しましたが、臓腑とは西洋医学でいうところ内臓とは働きなどが少し異なり、体の不調からメンタルに関することまで広く関わっています。治療の例として、足の厥陰肝経は肝という臓腑と繋がり足先から肋骨のあたりまで走る経絡です。ストレスからくるお腹の張り感などには、足の厥陰肝経上にある太衝という足にあるツボを用いるとストレスにもお腹の張りにも効果的とされています。
経絡とは点と点をつないだ線なので、ツボの数などにより長さもまちまちで、長いものは足先から頭部まで繋がっています。経絡は臓腑の不調を改善するだけでなく、経絡のライン上の不調も同じ経絡のツボを用いて治療することができます。つまり、同じ経絡上の頭の痛みに対して足を刺激して治療を行うことが出来るということです。すべての不調がこの経絡の繋がりを用いた治療で改善するわけではありませんが、この考え方の治療法は汎用性が高いです。例えば骨折してギプス固定をしている個所に鍼を刺すのは難しいですが、痛みのある個所と同じ経絡上の離れた個所を治療することで、骨折箇所やその周辺の機能改善に繋がり早期に回復するというケースもあります。
このように経絡上の繋がりを用いれば様々な治療が可能となります。
西洋医学では治療が難しい不定愁訴などに関しても経絡を用いた考え方や治療で改善するケースも非常に多いので何かお困りのことがあればお気軽にご相談ください。

小金井グリーン鍼灸治療院

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