自律神経とは
最近、自律神経についてのご質問や相談をよく受けるので少し解説したいと思います。
自律神経とは、体の働き(特に内臓など)を自動で無意識の内にコントロールしてくれる神経のことです。
自律神経には交感神経と副交感神経とがあり、二つの神経は主に反対の作用をしておりお互いにバランスを取り合っています。
交感神経はもともと緊急時に働く神経とされており『逃げる』『戦う』などの時に体を効率よく動かすために働く神経とされています。安全な暮らしをしている現代では緊急時というのも少ないため、軽度なストレスなどにも反応して神経が興奮します。そのため、日中にストレスを受けた日は目がさえてなかなか寝付けないなどが起こります。交感神経が過敏に反応して、『休む』のではなく『動かす』ように体を準備してしまうためです。
副交感神経は、主に交感神経とは反対の働きをする神経です。体や脳を休めるときに働き、効率のいい休息を取れるように働いてくれます。また、体が休んでいる時に消化器を活性化して排泄を促すなど内臓系の働きとも関係が深いです。そのため、副交感神経の働きが十分でないと上手に体を休ませることが出来ない、お通じの調子が悪いなどの不調が現れます。また、消化器系関連の症状では交感神経と副交感神経のバランスが崩れ副交感神経の過剰な興奮が起こると、下痢や便秘を繰り返すなど過敏性腸症候群といわれる疾患にもつながります。
これらの交感神経と副交感神経は互いにバランスよくコントロールされ、体の働きを支えています。そのコントロールが崩れた時に心身のバランスが崩れ様々な不調が現れます。
鍼灸マッサージの治療では、体表から自律神経に作用して交感神経と副交感神経のバランスをとる手助けができる数少ない治療法です。また、東洋医学の考えを用いた治療では心と身体を同時に治療が出来るので、自律神経に関する大部分に対して治療が行えるというメリットもあります。
上記したこと以外にも自律神経は奥深く、様々なことと関与します。また機会があれば載せたいと思います。
当院では、心と身体を対象とした全体治療を心がけています。気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。
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小金井グリーン鍼灸治療院