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月別アーカイブ: 2022年12月

東洋医学について①(西洋医学との違い)

東洋医学と西洋医学

日本において一般的にイメージする東洋医学は、中国から伝来した伝統中国医学をの考え方でツボや経絡・漢方薬・気功などをイメージすることが多いと思います。

しかし意外と東洋医学という言葉の意味は広くインドのアーユルヴェーダやチベット医学など、アジア周辺における医学は全て東洋医学という言葉の範疇に入ります。
当院では、東洋医学とは伝統中国医学のことを指してお話いたします。

私たち鍼灸マッサージ師は東洋医学を用いて患者様を治療する、日本の医療従事者においては数少ない存在です。東洋医学と西洋医学の違いは「人」をみる東洋医学と「病気」をみる西洋医学と言われています。
西洋医学では特効薬のように効果の高い薬や治療法が確立されているという利点があります。しかし、その分効果の範囲から外れた患者様の治療に手が回らないという弱点もあります。
例えば、タミフルやリレンザのようなインフルエンザに対する治療薬はインフルエンザという「病気」には効果的です。しかし、肩こりなど病気といえるか微妙なものや、検査データの数値に異常がない不調などには処置がしづらいというが現状です。
その点、東洋医学では患者様に合わせた治療のパターンをいくつも組み合わせることができるので、体のあちこちに出る異常や痛みなど複雑なものから軽い不調や違和感レベルの小さいものに対しても幅広く治療が行えます。まさに「人」をみて「人」に合わせた治療を行います。
また、このように数値に異常が出ない不調でも東洋医学では病気と定義しているので症状に合わせた治療法が数多く確立されています。

西洋医学と東洋医学どちらが優れているいうことではありません。適材適所でそれぞれの利点を生かすのが最も効果的な治療につながると当院では考えております。
もし何か気になることやご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

漢方薬と鍼灸治療

漢方薬

「漢方薬と鍼灸治療は、同じ東洋医学なので考えも似ているのですか?」という質問をされることがあります。

これはどちらも中国伝統医学(東洋医学)をベースに病気の診断や治療方針を考えるという点で同じであると言えます。
違いとしては、服薬で治療するかツボ(治療穴)を用いて治療するのかという点です。ツボは臓腑(内臓)と繋がっており、ツボを刺激することで関連する臓腑に効果をもたらすことができます。
つまり、服薬で体の内側から臓腑に作用させるかツボを用いて外側から作用させるかの違いと言えます。

例えば生理不順や足腰の冷えなど婦人科系の症状によく処方される、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)という漢方薬は効能として気や血(中医学でのエナルギーと栄養)を充実させ体の末端まで巡らせる効果があります。
同じ症状に対し鍼灸で治療をする場合も同じように、消化器系と関連のあるツボを刺激して食べ物から栄養を効率よく摂取できるようにし、さらに気血の運搬機能を高めることで体の末端まで気血を巡らせます。
このように治療法こそ違いはありますが、病気に対しての考え方や治療の方針は気血の巡りを改善するという点では同じです。

漢方薬にも様々なものがあり、鍼灸治療で用いるツボも組み合わせ方などにいくつものパターンがあるため、一概にどちらが優れているということは言えません。
症状に応じておススメ出来ることはありますが、当院では、漢方薬と鍼灸治療の併用が一番のおススメと考えております。

気になる症状についてご相談がある場合はお気軽にお問い合わせください。

小金井グリーン鍼灸治療院